恋愛心理学

返報性の原理を恋愛に活かす!明日から使える具体的なテクニック10選

返報性の原理は、本当に効果がある?具体的にどのように使えばいい?

この記事をお読みのあなたは、返報性の原理を使って「どうしても振り向かせたい相手」がいるはずです。

返報性の原理を始め、心理学で提唱されている心理現象や原理は、さまざまな実験と共に効果を実証されています

よって恋愛においても一定の効果が期待でき、心理学テクニックは意中の相手を振り向かせたいときに有効な手段となるのです。

この記事では、返報性の原理の具体的なテクニックや注意点について解説します。

この記事を書いた人

tameda
長崎県出身、東京都在住。妻とウサギ二羽と4人暮らし。
恋愛系ライター歴約2年、複数のメディアで執筆しています。離婚歴もあり、数多くの恋愛をしてきた経験から、男性目線で役立つアドバイスを提供できるよう心掛けています。

返報性の原理とは?

返報性の原理とは「何かをしてもらったら、それと同等のお返しをしたい」と思う人間の心理傾向のことです。

例えば日本人の場合、お歳暮や暑中見舞いなど、贈り物を送り合う習慣がありますよね。

これは、「もらってばかりだと申し訳ない、相手の好意にお返しをしたい」という返報性の原理がはたらいているからこその習慣だといえます。

返報性の原理は物品だけでなく、気持ちを受けとったときにも作用します

よって恋愛に活かすことができ、意中の相手を振り向かせる手段として有効なのです。

恋愛に活かせる返報性の原理は3種類ある

恋愛に活かせる返報性の原理は、以下の3種類があります。

恋愛に活かせる返報性の原理は3種類

  1. 好意の返報性
  2. 自己開示の返報性
  3. 譲歩の返報性

①好意の返報性

好意の返報性とは、自分に好意を示してくれる相手に対して、自分も好意を抱くようになる性質のことです。

友達としての好意・一緒に働く仲間としての好意など、さまざまなシチュエーションで好意の返報性は発動します。

例えば自身のSNSの投稿に「いいね!」やコメントを残してくれる相手には、自分も同等のことをしてあげたいと感じるはずです。

これも好意の返報性によるものです。

ポイント

人は「〇〇さんが好きだからアレコレしてあげたい」だけでなく、「〇〇さんに対してアレコレしてあげたということは、私は〇〇さんが好きなのだ」と無意識下で考える傾向があります。

このように、起きた事実によって考え方・気持ちが変わることを「認知的不協和の解消」といいます

好意の返報性によって認知的不協和の解消が発動し、意中の相手を振り向かせることが可能になるわけです。

②自己開示の返報性

自己開示の返報性とは、相手がしてくれた自己開示と同等の心情や情報を、自分も開示したいと感じる心理傾向のことです。

例えば、相手が「名前・年齢・職業」を含めた自己紹介をしてくれたら、自分も同じ情報を絡めた自己紹介をします。

さらに段階が進むと、相手が悩みを相談してくれたから自分も悩みを相談した、秘密を開示してくれたから自分も秘密を開示した、という事象が起きます。

これも「相手が〇〇してくれたから、自分も同等のお返しをしたい」という返報性の原理によるものです。

自己開示の返報性も、好意の返報性と同様に「認知的不協和の解消」が発動します。

こんなに深い話をしたということは、私は〇〇さんのことが好きなんだ」という心理になるわけです。

③譲歩の返報性

譲歩の返報性とは、何かのものごとにおいて相手が譲歩してくれたら、次は自分が譲歩しなくてはならないと感じる心理傾向のことです。

例えば、遠方から自分の居住エリアまで会いにきてくれた友人に対して、「次は自分が会いにいく番だ」と考えるような状況が譲歩の返報性に当てはまります。

ポイント

譲歩の返報性をは、恋愛においてはデートに誘う際などに有効です。

夜のデートに誘って相手に断られた場合に「じゃあランチにしよう」と譲歩して提案すると、相手も譲歩してOKをもらえる可能性が上がります。

このように、自分が本当に望むものよりも大きな要求をしてわざと断らせておいて、次に本当の要求をして相手に承諾させることを心理学で「ドア・イン・ザ・フェイス」といいます。

返報性の原理を使った具体的な恋愛テクニック10選

この章では、返報性の原理を具体的な行動ベースに落として、明日から使える恋愛テクニックを10個紹介します。

意中の相手を振り向かせるため、ぜひ実践してみてください。

返報性の原理を使った恋愛テクニック

  1. 笑顔で接する
  2. 名前を呼ぶ
  3. 頻繁にアイコンタクトをとる
  4. 長所を褒める
  5. 他者から伝えてもらう
  6. ボディタッチする
  7. 相手をサポートする
  8. 相手を頼る
  9. 悩みを相談する
  10. 秘密を話す

①笑顔で接する

意中の相手に笑顔で接することで相手への好意をアピールでき、好意の返報性を発動させる効果があります。

笑顔は「あなたに対して敵意はありません」という意思を伝える表情、つまり好意をアピールできる表情です。

特に、他の人と接するときよりも満面の笑顔で接することで、相手は自分が特別視されていることを実感するはず

あなたの好意にお返しをしたいという心理がはたらき、相手も満面の笑顔で接してくれるようになるでしょう。

「〇〇さんとはいつも笑顔で接している=〇〇さんと話していると楽しい」と認識し、「こんなに楽しく会話できるということは、〇〇さんのことが好きなのだ」という「認知的不協和の解消」が発動します。

②名前を呼ぶ

相手の名前、特にファーストネームを呼ぶことで、相手もあなたのことをファーストネームで呼びやすくなります。

「ファーストネームで呼び合う=親しい」という認識になり、より親密な関係性を築いていくきっかけとなるでしょう。

ポイント

人は自分の名前を呼ばれると「オキシトシン」という幸福ホルモンが分泌する性質があります

つまり、お互いが名前を呼び合うことで「幸福感を提供し合う関係性」になれるということです。

名前を呼び掛けて相手からの好感度を高めることを、心理学では「ネームコーリング」といいます。

恋愛だけでなく、心理療法やビジネスの場でも使われるテクニックです。

③頻繁にアイコンタクトをとる

アイコンタクトは、相手とある程度親しい仲でないとできない行為ですよね。

つまり、相手への好意や親しみを感じているからこそできるアクションであり、好意の返報性を発動させやすくなります。

例えば、同じコミュニティ内に属している相手に好意を寄せているなら、他の人もいる場で密かにアイコンタクトをとれば、より親密度が高まるはずです。

ロンドン大学がおこなった実験では、3.3秒間のアイコンタクトが最も相手の好感度を上げさせる効果があるとされています。

少し長く感じるかもしれませんが、1秒ほどの短いアイコンタクトや、5秒以上のアイコンタクトは悪意や気味の悪さを感じ取られる場合があります。

意中お相手には常に笑顔で接すると同時に、3秒ほどのアイコンタクトを頻繁にとるよう心掛けましょう。

④長所を褒める

相手の長所を褒めることで、相手への好意が伝わります。

よって好意の返報性が発動され、相手もあなたの長所を褒めてくれるなどの効果が得られるでしょう。

また、長所を伝えることで相手は「自分のことを見てくれている」と無意識に実感します。

さらに、あなたの長所を見つけるためにあなたのことを考える時間が増え、見つけた長所を声に出して伝えることで記憶に定着します

つまり、あなたの存在・あなたの魅力が相手の中で大きなものとなり、好意を得やすくなるのです。

⑤他者から伝えてもらう

「長所を褒める」の応用として、それを他者から伝えてもらうのも有効です。

「✕✕さんが、〇〇さんのことを気が利く人だって褒めてたよ」と第三者から伝えてもらうことで、相手はあなたの好意をより信憑性が高いモノとして受け止めます

人は、当事者よりも第三者から発された情報の方が信頼できると考える心理傾向があり、これを「ウィンザー効果」といいます。

例えば家電を買うときも、メーカーのHPに記載されている情報よりも、実際にその商品を使った人の口コミの方が信頼しやすいですよね?

それと同様に、第三者を通して伝えられたあなたの好意はより強烈に相手に伝わり、その分好意の返報性が起きやすくなるわけです。

⑥ボディタッチする

ボディタッチは、相手への好意を強烈にアピールできるアクションの一つです。

よって好意の返報性が発動され、相手がより心を開いてくれたり、同等のボディタッチをしてくれたりなどの効果があります。

特に、二の腕は相手に警戒心を与えずに、なおかつ自然に触れやすい部位です。

二の腕へのボディタッチ

  • 並んで歩いているときに自身の二の腕と触れさせる
  • 相手のユーモアへのツッコミとして触れる
  • お店のドアを開けたときなど、相手を誘導するときに触れる

上記のように、二の腕はさりげなくボディタッチして好意をアピールできます。

⑦相手をサポートする

相手の仕事を手伝ったり、何らかの助言をしたりなど、相手をサポートすることで自身の好意をアピールできます。

そもそも、サポートは相手に好意を抱いているからこそできるアクションです。

サポートをしてもらった相手は「自分も相手をサポートしてあげなきゃ」という心理になり、同時に好意の返報性も発動します。

また「〇〇さんのことをサポートしているということは、〇〇さんに惹かれているんだ」という認知的不協和の解消も発動し、相手からの好意を得やすくなります。

⑧相手を頼る

相手をサポートするのとは逆に、相手を頼るのも有効です。

頼るということは「あなたのことを信頼している、あなたの能力を買っている」というアピール、つまり好意を伝える行動だといえます。

よって好意の返報性がはたらき、恋愛感情を持ちやすくなるのです。

また、「頼る」の展開系として「甘える」というアクションを起こすのも有効です。

甘えるということは「あなたに気を許している」というアピールとなり、好意を伝えられます。

相手もあなたに気を許すようになり、それまでは見せなかった表情・発言もしてくれるようになるはず。

「これだけ気を許しているということは、〇〇さんのことが好きなんだ」という認知的不協和の解消が生まれ、好意を得られるというわけです。

⑨悩みを相談する

悩みを相談するということは、相手を頼って好意の返報性を発動させると同時に、自己開示の返報性も発動させる強力なアクションです。

他の人にはいえないような悩みを相談することで、相手も同等の悩みを打ち明けたり、弱音を吐いたりしてくれるかもしれません。

よってあなたに気を許している状態になり、認知的不協和の解消が発動して恋愛感情が生まれるのです。

⑩秘密を話す

自己開示の返報性を発動させるアクションとして、自身の秘密を打ち明けるのも有効です。

「こんな話、〇〇さんにしか言えないんだけど」という特別感を演出し、相手への好意をアピールするとより効果的です。

相手は「他の人にはいえないような秘密を打ち明けてくれた」と認識し、自己開示の返報性・好意の返報性の両方を発動させる効果があります。

さらには「名前を呼ぶ」「アイコンタクト」なども同時におこなえる、強力なテクニックです。

返報性の原理を恋愛に活かす際の注意点

返報性の原理を恋愛に活かす際は、以下の2点に注意してください。

注意点

  • 過度なアピールはNG
  • 鈍感な相手は気付きにくい

過度なアピールはNG

返報性の原理を狙ってアクションを起こす際は、過度なアピールは逆効果となります。

例えば以下のような行動をとってしまうと相手は戸惑いを感じ、好意を抱くどころかあなたのことを避けるようになってしまうかもしれません

過度なアピールはNG

  • ストレートに「好き」と告白してしまう
  • 意中の相手にだけ満面の笑顔で接し、他の人には冷たく接する
  • ウィンザー効果を狙って、他者に強制する
  • 過度なボディタッチ
  • 不必要に相手をサポートする・頼る
  • 関係性が浅すぎる状態で悩みや秘密を打ち明ける

意中の相手を特別扱いすることは必要ですが、他者との接し方とあからさまに態度を変えていてはかえって不信感を与えてしまいます

好意の返報性を狙うなら、あくまでもさりげなくアピールするのがポイントです。

鈍感な相手は気付きにくい

鈍感な相手の場合は、あなたがいくら好意をアピールしても気付かない可能性があります。

相手があなたの言動から好意を感じ取らない限り、好意の返報性は発動しようがありません

相手があなたの好意に気付いていないようなら、より積極的なアクションを起こすなどの作戦選考が必要かもしれません。

もしくは、他の心理学テクニックを駆使して多角的にアプローチしましょう。

返報性の原理を使う上で知っておきたい男女の恋愛心理の違い

「意中の相手が何を考えているのかわからない」「私のことをどう思っているのかが読み取れない」と感じたことはないでしょうか?

そもそも、全体的な傾向として男女の恋愛観・恋愛心理には違いがあります。

その違いを把握しておくことで、より精度高く返報性の原理を発動させられるはずです。

男女の恋愛心理の違い

  • 男性は一気に燃え上がり、女性は徐々に燃え上がる
  • 男性は加点方式、女性は減点方式で異性を見る
  • 男性は行動で、女性は言葉で愛情表現する

男性は一気に燃え上がり、女性は徐々に燃え上がる

恋愛において、男性は一気に燃え上がり、女性は徐々に燃え上がる傾向があります。

例えば相手を褒めて好意の返報性を発動させるには、男性に対しては相手の心に刺さる強烈な褒めを1つ用意すること、女性に対しては複数の褒めを用意することが大切です。

ポイント

女性が男性に好意をアピールしても返報性が発動していない場合は、相手の心を動かすほどの好意をアピールできていないのかもしれません。

逆に、男性が女性に好意をアピールする場合は、長期的に見据えて何度も好意をアピールしていくことが大切です。

男性は加点方式、女性は減点方式で異性を見る

異性を恋愛対象としてみる際に、男性は加点方式、女性は減点方式で相手を見極めようとする傾向があります。

数字で例えるなら、男性は女性を0点をスタートとして魅力を発見する度に加点し、女性は10点をスタートとして「ナシ」判定する度に減点していくようなイメージです。

もちろん、男性が減点方式で相手をみたり、女性が加点方式で相手を評価したりすることもありますが、この捉え方の違いは把握しておいた方がいいでしょう。

男性は行動で、女性は言葉で愛情表現する

男性は手を繋ぐ・キスをするなどの行動で好意を表そうとし、女性は相手を褒めたり立てたりすることで好意をアピールしようとします。

というよりも、男性は言葉で愛情表現するのが苦手で、女性は積極的に行動して愛情を示すのが苦手といった方が当てはまるかもしれません。

よって、男性は女性に「行動での愛情表現」を求めており、女性は男性に「言葉での愛情表現」を求めているといえます。

もちろん、行動と言葉の両方を使って多角的にアプローチできると、より相手からの好意を得やすくなるはずです。

返報性の原理と相性が良い恋愛心理学テクニック

最後に、返報性の原理と相性が良い恋愛心理学テクニックを3つ紹介します。

返報性の原理と相性が良い恋愛心理学テクニック

  • 単純接触効果
  • 一貫性の原理
  • ツァイガルニク効果

単純接触効果

単純接触効果とは、接点が多い相手に対して好意を抱きやすくなる心理傾向のことです。

例えば毎日顔を合わせるコンビニの店員さんなど、特に言葉を交わすことはなくても、なんとなく親しみや好意を感じたことがあなたにもあるはずです。

これを利用し、意中の相手と接する回数を増やせば、相手からの親しみや好意を得やすくなります。

接点を増やしながら、笑顔や褒めなどのテクニックを織り交ぜていくと、好意の返報性も発動されて意中の相手を振り向かせられるかもしれません。

一貫性の原理

一貫性の原理とは、自分の発言や行動に一貫性を保ちたいと考える心理傾向のことです。

好意の返報性によってあなたへの好意が湧いてきた相手は、今度は自分のその気持ちの一貫性を保ちたいと考えるようになります。

よってあなたの良いところに目を向けるようになったり、あなたのことを考える時間が増えたりなど、恋愛感情へと繋がるきっかけとなります。

ツァイガルニク効果

ツァイガルニク効果とは、中断されたものごとが気になってしまう心理傾向のことです。

例えばテレビ番組が盛り上がってきたところでCMを挟むのも、ツァイガルニク効果によって視聴者を惹きつけようとしています。

恋愛においては、好意の返報性によってあなたへの好意を示し始めた相手に対して、やりとりを一旦中断するのが効果的です。

LINEを一定時間既読無視したり、好意のアピールを一旦止めてみたりすることで、ツァイガルニク効果が働いて相手はよりあなたに惹かれるようになります。

まとめ

返報性の原理は、恋愛に活かしやすい心理学テクニックの1つです。

特に好意の返報性・自己開示の返報性は、さまざまなアクションに応用できます。

この記事で紹介した10個のテクニックを参考に、早速明日からでも意中の相手にアプローチしてみましょう。

笑顔や褒めなどの簡単にできるアクションから始めていき、親密度が高まってきたらボディタッチをしてみたり、自己開示の返報性を狙ってみたりなどレベルアップしていってください。

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